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体と健康

薬剤で体調を崩したとき|原因の特定と、続けるための調整

手荒れの先にある、咳や体調不良への対処です。原因の記録の取り方、手袋と換気の相談、労災の可能性、伝え方を整理します。

VANNA Recruit 編集部公開:更新:

この記事で分かること

  • いつ・どの作業のあとに症状が出るかを記録すると、原因を絞り込める
  • 手袋の使用と換気は、わがままではなく働き続けるための調整
  • 業務が原因と認められれば労災保険の対象になり得る

手が荒れる、施術中に咳が出る、頭が痛くなる。美容の現場では薬剤や粉じんに触れる時間が長く、こうした症状が出る人がいます。

放置すると悪化して働けなくなることがあるため、早い段階で対処してください。手荒れそのものへの対策は美容師の手荒れ対策にまとめており、この記事ではその先の、体調に及ぶ場合を扱います。

まず自己判断で続けない

症状が出ている状態で施術を続けると、悪化することがあります。市販薬でしのぎながら働き続ける人が多くいますが、原因が分からないまま続けるのは避けてください。

皮膚の症状であれば皮膚科、咳や呼吸のしにくさが出ているなら内科や呼吸器科で相談できます。仕事の内容と、どの薬剤に触れているかを伝えてください。

何に反応しているかを特定する

美容の現場で扱うものは多く、原因はひとつとは限りません。カラー剤、パーマ剤、脱色剤、シャンプー、ネイルの溶剤や粉じん、まつげエクステの接着剤。

いつ、どの作業のあとに症状が出るかを記録してください。特定できれば、その作業だけを避けるという対応が取れる場合があります。

記録の取り方

日付、行った施術、使った製品名、症状が出た時間帯。この4つを1行ずつ書き溜めてください。

医療機関で相談するときにも、この記録があると話が早く進みます。記憶だけで説明すると、原因の絞り込みに時間がかかります。

製品の成分表示を確認する

使っている製品には、成分の情報があります。取り扱いの注意や、含まれる成分を確認できる書面が用意されている場合もあります。

自分が何に触れているかを把握しておくことは、医療機関で相談するときにも役立ちます。分からない場合は、店に確認してください。

手袋の使用を相談する

薬剤に直接触れる時間を減らすことが、最も効果のある対策です。店の方針で施術中の手袋を制限している場合がありますが、これは安全に関わる話なので相談する価値があります。

「症状が出ているため、施術中は手袋を使わせてください」と、理由を添えて伝えてください。わがままではなく、働き続けるための必要な調整です。

換気と作業環境

ネイルの溶剤やパーマ剤の匂いがこもる環境では、症状が出やすくなります。換気を強める、作業する位置を変える、集じん機を使うといった対応で軽くなることがあります。

環境の改善は自分ひとりでは決められないため、店へ伝えてください。同じ症状を持つ人が他にもいる場合、店として対応する理由になります。

担当する施術を変える

原因が特定できた場合、その施術を担当から外してもらえないかを相談してください。カラーやパーマを減らし、カットやセットを中心にするといった調整が可能な店があります。

同じ職場の中で解決できれば、辞めずに済みます。言わなければ、店は気づきません。

職種を変えるという選択

調整しても症状が続く場合、扱うものが違う職種へ移る道があります。ただし、ネイリストは溶剤と粉じん、アイリストは接着剤に触れるため、単純に負担が減るとは限りません。

施術に薬剤を使わない受付・レセプション美容部員であれば、接触そのものを避けられます。考え方は体力が変わってきたときにまとめています。

業務が原因なら労災の対象になり得る

業務が原因で発症したと認められる場合、労災保険の対象になることがあります。自己負担で治療を続ける前に確認してください。

手続きと考え方は仕事中のけがと労災にまとめています。判断に迷う場合は、労働基準監督署の窓口で相談できます。

診断を受けておく意味

労災の申請でも、転職先への説明でも、医療機関の診断があるかどうかで扱いが変わります。症状が軽いうちに受診しておくと、記録が残ります。

「そのうち治る」と考えて受診を先延ばしにすると、後から因果関係を示しにくくなります。

転職先に伝えるかどうか

扱えない薬剤がある場合は、伝えてください。隠して入ると、入職後に担当できない施術が出て、お互いに困ることになります。

履歴書の本人希望欄に書くか、面接で口頭で伝えるかは状況によります。書き方は履歴書の書き方にまとめています。

伝え方を工夫する

「アレルギーがあるので無理です」ではなく、「この薬剤は扱えませんが、他の施術は問題ありません」と、できることを添えて伝えてください。

制限があること自体で不採用になるとは限りません。伝えないまま入って後で分かるほうが、信頼を損ないます。

求人の選び方が変わる

薬剤に触れる時間を減らしたい場合、扱う施術の中身で店を選ぶことになります。カット中心の店、理容室ヘッドスパ専門店では、薬剤の比重が変わります。

資格がなくても働ける仕事には、施術以外の職種も含まれます。

労働時間を減らすことでも変わる

接触する時間の総量が減れば、症状が軽くなる場合があります。時短勤務可の求人シフト相談可の求人で、働く時間そのものを調整する方法があります。

収入は下がりますが、働けなくなるよりは選択肢が残ります。

社会保険の有無が効いてくる

体調を崩して働けない期間ができたとき、健康保険の給付が支えになります。社会保険完備の求人かどうかは、この局面で差になります。

仕組みは美容師の社会保険にまとめています。業務委託では扱いが変わるため、事前に確認してください。

我慢を前提にしない

症状が出ているのに続けさせる職場は、他の部分でも無理を求める傾向があります。相談しても何も変わらない場合、それが職場の方針だということです。

判断の手順は辞めるか続けるかにまとめています。体を壊してから動くと、選べる道が狭くなります。

相談できる窓口

職場で解決しない場合、労働基準監督署や労働局の総合労働相談コーナーで相談できます。安全や衛生に関わることは、相談の対象になります。

一人で抱え込まず、外部の窓口があることを知っておいてください。

製品が変わったときに起きやすい

サロンが仕入れ先やブランドを変えた直後に、症状が出始めることがあります。それまで問題が無くても、成分が変われば反応も変わります。

「いつから症状が出たか」と「そのとき何が変わったか」を並べると、原因に近づけます。

休んだあとに戻るとき

症状が強く出て休んだ場合、元と同じ作業量に一気に戻さないでください。担当する施術と件数を段階的に増やしてください。

戻し方は休職から復職するまでにまとめています。

今日からできること

まず、症状が出た日と、その日に行った施術を書き出してください。3回分もあれば、傾向が見えてきます。

次に、医療機関で相談してください。そのうえで、担当する施術か手袋の使用について、店へ具体的に相談してください。

悩み・働き方の見直しの記事一覧体と健康の記事一覧もあわせて読めます。

参照した資料

制度や手続きの詳細は改定されることがあります。実際の判断は、各機関の最新の案内や 専門家へのご相談とあわせてご確認ください。

条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

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よくある質問

手荒れがひどく、市販薬でしのいでいます。

原因が分からないまま続けると悪化することがあります。皮膚の症状なら皮膚科で相談できます。仕事の内容と、どの薬剤に触れているかを伝えてください。

何に反応しているか分かりません。

日付、行った施術、使った製品名、症状が出た時間帯の4つを記録してください。3回分もあれば傾向が見えます。医療機関で相談するときにも、この記録があると話が早く進みます。

施術中に手袋を使いたいのですが、店で認められていません。

薬剤に触れる時間を減らすことが最も効果のある対策です。「症状が出ているため使わせてください」と理由を添えて相談してください。安全に関わる話であって、わがままではありません。

匂いで気分が悪くなります。

換気を強める、作業する位置を変える、集じん機を使うといった対応で軽くなることがあります。環境の改善は一人では決められないため、店へ伝えてください。

担当する施術を変えてもらえますか。

原因が特定できていれば、相談する価値があります。カラーやパーマを減らし、カットやセットを中心にする調整が可能な店があります。言わなければ店は気づきません。

ネイルやまつげの職種に移れば解決しますか。

解決するとは限りません。ネイルは溶剤と粉じん、まつげエクステは接着剤に触れます。接触そのものを避けるなら、施術に薬剤を使わない職種を検討してください。

労災の対象になりますか。

業務が原因で発症したと認められる場合、対象になることがあります。自己負担で治療を続ける前に確認してください。判断に迷う場合は労働基準監督署の窓口で相談できます。

症状が軽いうちに受診する意味はありますか。

あります。労災の申請でも転職先への説明でも、医療機関の診断があるかどうかで扱いが変わります。先延ばしにすると、後から因果関係を示しにくくなります。

扱えない薬剤があることを転職先に伝えるべきですか。

伝えてください。隠して入ると、入職後に担当できない施術が出てお互いに困ります。「この薬剤は扱えませんが、他の施術は問題ありません」と、できることを添えて伝えてください。

相談しても職場が何も変えてくれません。

それが職場の方針だということです。労働基準監督署や労働局の総合労働相談コーナーで相談できます。体を壊してから動くと、選べる道が狭くなります。