美容師の労働時間と休日の実態|求人票では分からない拘束時間の見分け方
営業時間・準備と片付け・営業後の練習に分けて、実際の拘束時間を見積もる方法。年間休日と有給の確認のしかたもまとめます。
辞めたい理由を5つに分け、それぞれで今の職場を変えられる部分と、移らないと変わらない部分を整理します。辞める前に確認する数字もまとめました。
VANNA Recruit 編集部公開:更新:
辞めたい。そう思う日があっても、おかしなことではありません。ただ、その気持ちのまま動くと、次の職場でも同じことが起きます。
まず、何が嫌なのかを言葉にしてください。理由が分かれば、打つ手も決まります。
頭の中だけで考えず、紙に書き出してください。「なんとなくつらい」で止めず、いつ、何があったときにそう思ったかまで書きます。
書き出すと、原因が1つではないことが分かります。そして、そのうちいくつかは、辞めなくても変えられるものです。
美容の現場で辞めたいと思う理由は、だいたい次のどれかに入ります。
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| 収入 | 生活が成り立たない、上がる見込みがない |
| 時間 | 休みが取れない、営業後の練習が長い |
| 人間関係 | 特定の人との関係、店の空気 |
| 成長 | 技術が伸びない、任せてもらえない |
| 体力・健康 | 手荒れ、腰、立ち仕事、睡眠 |
自分がどれに当てはまるかを決めてください。複数あるなら、一番重いものから順に番号を振ります。
ここが一番大事なところです。収入が理由なら、店を変えれば解決する可能性が高くなります。
人間関係が理由なら、相手が変わるだけで同じことがまた起きるかもしれません。体力が理由なら、働き方そのものを変える必要があります。同じ「辞めたい」でも、次に取るべき行動は別です。
まず、いまの給与の内訳を確認してください。基本給がいくらで、歩合の基準がどうなっているか。
その基準を、いま在籍しているスタッフの何割が超えているか。達成している人がいなければ、その制度は無いのと同じです。計算のしかたは美容師の給料の仕組みにまとめています。
同じ地域、同じ経験年数でも、店によって手取りは変わります。理由は、歩合の設計と、材料費をどちらが負担するかです。
材料費が自己負担の店と、材料費サロン負担の店では、手元に残る額がはっきり違います。賞与ありや昇給ありの記載があるかも見てください。
何に時間を取られているかを分けてください。営業時間そのものか、営業後の練習か、休みの少なさか。
練習が長いことが理由なら、店の方針の問題です。話し合いで変わる余地があります。休みが取れないことが理由なら人員配置の問題で、個人の努力では変わりません。
「週休二日制」と「完全週休二日制」は別のものです。前者は、月に1回以上2日休みの週があるという意味で、毎週ではありません。
年間休日の実数が書かれているかも確認してください。年間休日120日以上や完全週休二日制で絞り込めば、この違いで迷いません。読み分け方は求人票の読み方で説明しています。
これが一番、判断が難しい理由です。特定の1人との関係なのか、店全体の空気なのかを分けてください。
特定の1人が原因なら、その人が辞める可能性もあります。店全体の空気が原因なら、変わることはあまり期待できません。判断の手順は人間関係で転職を考えたときの判断軸にまとめています。
少人数の店は、合えば居心地がよく、合わなければ逃げ場がありません。大きな店は、人が多いぶん距離を取れますが、方針が上から降りてきます。
どちらが良いということではなく、自分に合うほうを選ぶ話です。少人数サロンと大型店の違いはサロンの規模による働き方の違いにまとめています。
任せてもらえない理由を確認してください。技術が基準に届いていないのか、単に順番が来ていないのかで、話は変わります。
前者なら、練習で変えられます。後者なら店の人員構成の問題で、上が詰まっていると何年も順番が来ません。
「何ができるようになったら次に進めますか」と聞いてください。答えられる店は、基準があります。
答えが曖昧な店は、基準そのものが無い可能性があります。デビューまでの流れはアシスタントからスタイリストになるまでで整理しており、研修制度充実の記載がある店は基準を持っていることが多くあります。
一通りできるようになった段階で、変化が見えにくくなることがあります。これは店の問題とは限りません。
切り分け方は伸び悩みを感じたときにまとめています。
これは我慢で解決しない種類の理由です。手荒れがひどい、腰が持たない、睡眠が取れない。
いずれも、続けるほど悪くなります。早めに働き方を変えるほうが、結果として長く働けます。
立ち仕事の時間を減らす方法はいくつかあります。時短勤務可の店に移る、アルバイト・パートで日数を減らす。
薬剤に触れる時間を減らすため、受付・レセプションなど施術以外の職種に移る道もあります。美容の現場に残りながら、体への負担を下げる方法はあります。
辞める前に、一度は伝えてみてください。「この条件が変われば続けられる」と、具体的に言うことです。
漠然と不満を言うのではなく、変えてほしい点を1つか2つに絞ってください。伝えずに辞めると、次の職場でも同じ我慢のしかたをします。
一度伝えて、期限を決めて待ってください。1か月でも3か月でも構いません。自分で決めてください。
その期限を過ぎても何も変わらないなら、それが答えです。伝えた事実があると、辞める判断に迷いがなくなります。
勢いで辞めないために、数字を3つ確認してください。貯金が生活費の何か月分あるか、次の職場が決まるまでの見込み期間、いま辞めた場合に受け取れるものと失うもの。
この3つが出れば、判断の土台になります。
次が決まる前に辞めるなら、生活費の3か月分は残しておいてください。美容の求人は年間を通してありますが、見学と面接の日程調整に時間がかかります。
在職中に探すほうが、条件を妥協せずに済みます。収入が途切れないことは、それだけで交渉の材料になります。手順は在職中の転職活動にまとめています。
辞めても、免許は残ります。現場で身につけた技術も、接客の経験も残ります。
一度離れても、戻ってくる人は珍しくありません。戻り方はブランクから復帰するにまとめており、ブランクOKの求人は常に一定数あります。
同じ職種で店を変えるのが、一番戻りやすい選択です。職種を変える道もあります。
| 移り先 | 向いている理由 |
|---|---|
| 受付・レセプション | 接客経験がそのまま活きる。薬剤に触れない |
| 美容カウンセラー | 相談を受ける仕事。立ち仕事の時間が減る |
| スクール講師 | 教える側に回る。技術と経験が要る |
| 店長・マネージャー | 施術以外の比重が上がる |
免許と現場経験を持っている人は、これらで有利です。詳しい中身は受付・レセプションという選択、スクール講師・インストラクターになる、ヘッドスパ専門店で働くにまとめています。
雇用形態を変えるだけで、悩みが消える場合があります。業務委託や面貸しは、時間の自由度が上がります。
ただし、社会保険が外れ、収入が変動します。判断材料は雇用形態の比較と面貸しで働くときの確認事項にあります。自由と引き換えに何を手放すかを、先に理解しておいてください。
正社員から業務委託に移ると、健康保険と年金が変わります。保険料を全額自分で払うことになり、手取りの計算が変わります。
将来受け取る年金額にも差が出ます。仕組みは美容師の社会保険で説明しており、社会保険完備の求人かどうかは必ず確認してください。
美容から離れる判断も、選択肢の1つです。接客、指名を取る力、短時間で信頼を得る技術は、他の仕事でも通じます。
ただ、離れてから戻るときは、技術の勘を取り戻す時間が要ります。「一度離れる」ことと「二度と戻らない」ことは別だと考えてください。両方向の移り方は美容業界に入る・美容業界から移るにまとめています。
嫌なことがあった日に決めないでください。その日の夜に出した結論は、たいてい翌週には変わっています。
最低でも1週間置いてから、もう一度同じ気持ちかを確かめてください。それでも変わらないなら、それは一時の感情ではありません。
次を決めてから辞めるほうが、金銭的にも精神的にも安全です。ただし、体調を崩している場合は例外です。
健康を損なってまで在職を続ける理由はありません。その場合は、先に辞めて、休んでから探してください。
伝える順序を間違えると、最後の数か月が苦しくなります。先に同僚に話すと、店長の耳に別の形で入ります。
まず直属の責任者に、直接伝えてください。手順と時期の目安は退職の進め方にまとめています。
いま決めなくてよい場合もあります。デビューが目前に迫っているとき、繁忙期で判断材料を集める余裕がないとき。
期限を決めて先送りするのは、逃げではありません。ただし、期限は必ず決めてください。
最後に、3つだけ自分に聞いてください。この不満は店が変われば消えるものか。1年後も同じ条件で働いている自分を想像できるか。辞めたあと、何をしたいか言えるか。
3つ目に答えられないうちは、求人を見ながら考えて構いません。
まず、辞めたい理由を紙に書き出してください。次に、その理由が5つのどれかを決めます。
そして、こだわり条件から、その理由を解消できる条件を1つ選んで求人を見てください。見るだけなら、いまの職場に何の影響もありません。
比べる相手ができると、いまの職場の位置が分かります。悩み・働き方の見直しの記事一覧もあわせて読めます。
制度や手続きの詳細は改定されることがあります。実際の判断は、各機関の最新の案内や 専門家へのご相談とあわせてご確認ください。
条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。
営業時間・準備と片付け・営業後の練習に分けて、実際の拘束時間を見積もる方法。年間休日と有給の確認のしかたもまとめます。
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次が決まる前に辞めるなら、生活費の3か月分を目安にしてください。求人自体は年間を通してありますが、見学と面接の日程調整に時間がかかるためです。
特定の1人との関係なら解決する可能性が高く、店全体の空気が原因なら解決します。ただし、複数の職場で似た問題が起きている場合は、店を変えるだけでは繰り返すことがあります。まず原因の範囲を特定してください。
上がる可能性は高いほうです。同じ地域・同じ経験年数でも、歩合の設計と材料費の負担で手取りが変わるためです。ただし額面だけでなく、材料費の負担と社会保険の有無を含めて比べてください。
改善の余地がある理由なら、一度は伝えてください。変えてほしい点を1つか2つに絞って具体的に伝え、期限を決めて待ちます。伝えずに辞めると、次の職場でも同じ我慢のしかたをすることになります。
我慢では解決しない種類の理由です。手荒れや腰の負担は続けるほど悪化します。時短勤務、勤務日数を減らす、受付など施術以外の職種に移る、といった形で早めに働き方を変えるほうが、結果として長く働けます。
免許は失効しません。現場を離れても、技術と接客の経験は残ります。数年離れてから戻る人も珍しくなく、ブランクのある人を受け入れる求人は常に一定数あります。
独立は資金・顧客・物件・届出の準備に時間がかかるため、思い立ってすぐできるものではありません。まず面貸しや業務委託で働き方を変えて準備期間を作る方法もあります。
直属の責任者に直接伝えてください。同僚に先に話すと、別の形で店長の耳に入り、最後の期間が気まずくなります。