本文へ移動
応募・面接

入社時に署名する書類|誓約書・身元保証書・秘密保持で見るところ

手続き用の書類と、約束をする書類は別。競業避止・研修費の返還・身元保証の上限額など、後で効いてくる条項の読み方を扱います。

VANNA Recruit 編集部公開:

この記事で分かること

  • その場で署名しなくてよい。持ち帰って読むと伝えて構わない
  • 身元保証は、保証する金額の上限を定めていない契約は効力を持たないとされている
  • 「辞めたら違約金いくら」のように、あらかじめ金額を決める取り決めは認められていない

入社の手続きで、いくつもの書類に署名を求められます。手続き上の書類だと思って流し読みすると、あとで効いてくる約束が混ざっていることがあります。

その場で読み切れなくても構いません。持ち帰って読む、という選択が取れることを知っておいてください。

手続きの書類と、約束の書類は別

社会保険や雇用保険の手続きに使う書類は、番号や口座を書くものです。読み方に注意が要るのは、こちらではありません。

問題になるのは、誓約書・身元保証書・秘密保持の同意書のように、あなたが何かを約束する書類です。

その場で署名しなくてよい

「持ち帰って読んでから提出します」と伝えて構いません。読む時間を与えない職場は、その時点で情報になります。

急かされて署名した内容も、署名した以上は効力を持ちます。読む時間を作ることが、いちばん確実な備えです。

写しをもらう

署名した書類は、必ず写しを受け取ってください。手元に無いと、あとで何に同意したかを確認できません。

渡してもらえない場合、その理由を聞いてください。写真に撮って残すだけでも違います。

労働条件通知書が先

まず確認するのは、労働条件を明示した書面です。ここが曖昧なまま他の書類に署名しないでください。

読む場所は雇用契約書と労働条件通知書の確認にまとめています。

就業規則を見せてもらう

誓約書の中身は、就業規則と対になっていることがあります。備え付けの場所を聞いて、目を通しておいてください。

見せてもらえない場合、後で「規則にある」と言われても確認できません。備え付けは事業主の義務にあたる部分です。

身元保証書に上限額があるか

親族などに保証人を頼む書類です。保証する金額の上限(極度額)を定めていない保証契約は、効力を持たないものとされています。

上限額が空欄のまま署名を求められたら、その点を確認してください。保証人に渡す前に、自分で見ておく必要があります。

保証人に何を頼むのか説明する

署名するのは自分ではなく保証人です。何をどこまで保証するのかを説明せずに頼むと、後で関係が壊れます。

金額と期間を確認してから、書類を渡してください。頼む相手にも読む時間が要ります。

秘密保持の範囲を見る

顧客情報、レシピや技術、仕入れ先、売上の数字。何を秘密として扱うのかが書かれています。

範囲が「業務上知り得たすべて」とだけ書かれている場合、退職後に何ができなくなるのかが読めません。具体例を挙げてもらってください。

顧客情報は持ち出さない

秘密保持の書類があってもなくても、顧客の連絡先を持ち出すことは問題になります。ここは署名の有無と関係ありません。

扱いは顧客情報の扱いにまとめています。

競業避止の条項を探す

「退職後◯年間、近隣で開業・勤務しない」という取り決めです。入社時の誓約書に入っていることがあります。

期間、地域、対象となる業務。この3つがどう書かれているかを読んでください。退職の場面で初めて気づくと、動ける範囲が狭まります。

範囲が広すぎないか

期間が長く、地域が広く、対象も限定されていない条項は、働く先を大きく狭めます。将来の独立を考えているなら、ここは特に確認してください。

判断に迷う内容であれば、署名する前に労働相談の窓口へ相談できます。窓口は労働相談の窓口をどう使うかにまとめています。

研修費用の返還を約束させる条項

「◯年以内に辞めたら研修費を返す」という取り決めが入っていることがあります。金額と期間を必ず確認してください。

資格取得支援の扱いは美容の資格を取る順番にまとめています。

資格取得の費用は貸与か補助か

補助であれば返済は生じません。貸与であれば、返済免除の条件(勤続年数など)が付きます。

途中で辞めたときにいくら請求されるかを、署名の前に計算してください。

損害賠償の予定は定められない

「遅刻したら1回いくら」「辞めたら違約金いくら」のように、あらかじめ金額を決めておく取り決めは、労働契約では認められていません。

こうした記載を見つけたら、署名する前に相談してください。実際の損害を請求されることと、あらかじめ金額を決めておくことは別の話です。

給与からの控除も勝手にはできない

制服代や研修費を給与から差し引く場合、法律で定められた手続きが必要です。同意書の名目で包括的に署名を求められることがあります。

何をいくら引くのかが書かれているかを確認してください。読み方は給与明細の読み方にまとめています。

個人情報の取り扱い

提出する書類には、家族の情報や口座が含まれます。何に使われ、誰が扱うのかを確認してください。

必要な範囲を超えた情報の提出を求められたら、その理由を聞いて構いません。手続きに要る範囲かどうかが基準になります。

SNSの利用に関する取り決め

店の写真や施術の内容を発信してよいか、お客さまが写ったものを扱えるか。取り決めがある場合、誓約書に入っていることがあります。

発信の考え方はSNSで自分を発信するにまとめています。

試用期間の記載を照らす

誓約書に「試用期間中は」と条件が付いている場合、労働条件通知書の記載と一致しているかを見てください。

食い違っていたら、入社前に確認してください。扱いは試用期間の労働条件にまとめています。

分からない言葉は聞いてよい

すべてを自分で読み解く必要はありません。「この条項はどういう場面で効きますか」と聞いてください。

説明を避ける、答えられない。そうした反応そのものが判断材料になります。

署名しても不当な条項は効かないことがある

法律に反する取り決めは、署名していても効力を持たないことがあります。ただし、そう判断されるまでには手間がかかります。

署名する前に確認するほうが、はるかに早く終わります。

応募の段階で聞いてもよい

「入社時に署名する書類はありますか」は、面接で聞いてよい質問です。競業避止の有無だけでも先に分かります。

聞き方は面接で自分から聞く質問にまとめています。

入社当日にすること

書類の一覧をもらい、その場で出すものと持ち帰るものを分けてください。当日の流れは入社初日までに準備することにまとめています。

正社員の求人契約社員の求人でも、求められる書類の中身は変わります。

今日からできること

まず、提出を求められた書類を「手続き用」と「約束するもの」に分けてください。次に、約束するもののほうだけ持ち帰って読みます。

そのうえで、期間・金額・範囲の3つが書かれているかを確認してください。空欄のまま署名しないでください。

応募・面接の記事一覧もあわせて読めます。

条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

求人を探す

同じカテゴリの記事

よくある質問

その場で署名しないといけませんか。

「持ち帰って読んでから提出します」と伝えて構いません。読む時間を与えない職場は、その時点で情報になります。急かされて署名した内容も、署名した以上は効力を持ちます。

どの書類に注意すればよいですか。

社会保険や雇用保険の手続きに使う書類ではなく、誓約書・身元保証書・秘密保持の同意書のように、あなたが何かを約束する書類です。

身元保証書はそのまま署名してよいですか。

保証する金額の上限(極度額)が定められているかを確認してください。上限を定めていない保証契約は効力を持たないものとされています。空欄のまま保証人に渡さないでください。

競業避止の条項はどこを見ますか。

期間・地域・対象となる業務の3つです。期間が長く地域が広く対象も限定されていない条項は、働く先を大きく狭めます。独立を考えているなら特に確認してください。

「◯年以内に辞めたら研修費を返す」と書かれています。

金額と期間を必ず確認してください。資格取得の費用が補助なら返済は生じませんが、貸与であれば返済免除の条件が付きます。途中で辞めたときにいくら請求されるかを計算してください。

違約金の取り決めは有効ですか。

「遅刻したら1回いくら」「辞めたら違約金いくら」のように、あらかじめ金額を決めておく取り決めは、労働契約では認められていません。見つけたら署名する前に相談してください。

署名した書類の写しはもらえますか。

必ず受け取ってください。手元に無いと、あとで何に同意したかを確認できません。渡してもらえない場合は理由を聞き、写真に撮って残すだけでも違います。

内容が分からないときは。

「この条項はどういう場面で効きますか」と聞いてください。説明を避ける、答えられないという反応そのものが判断材料になります。判断に迷えば、署名前に労働相談の窓口へ相談できます。

応募の段階で聞けますか。

「入社時に署名する書類はありますか」は面接で聞いてよい質問です。競業避止の有無だけでも先に分かります。