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悩み・働き方の見直し

美容師の労働時間と休日の実態|求人票では分からない拘束時間の見分け方

営業時間・準備と片付け・営業後の練習に分けて、実際の拘束時間を見積もる方法。年間休日と有給の確認のしかたもまとめます。

VANNA Recruit 編集部公開:更新:

この記事で分かること

  • 労働時間を3つに分けて、求人票に書かれていない部分を見積もる
  • 「週休二日制」と「完全週休二日制」で年間20日以上変わる理由
  • 固定残業代が正しく書かれているかの3点チェック
  • 面接で聞いてよい質問と、答え方に表れる店の姿勢

美容の仕事は休みが少ない。そう言われます。

ただ、実際には店によって大きく違います。年間休日が80日台の店もあれば、120日を超える店もあります。同じ業界の中の差なので、選び方で変えられる部分です。

労働時間は3つに分けて見る

「働いている時間」をひとまとめにすると、比較できません。3つに分けてください。

営業時間の中で働く時間、営業前後の準備と片付け、営業後の練習。この3つ目が、店によって最も差が出ます。

営業時間だけを見ても分からない

求人票の勤務時間欄に書かれているのは、多くの場合1つ目だけです。「10時から19時」と書かれていても、実際の拘束は9時半から20時ということがあります。

面接では、実際に店を出る時刻を聞いてください。「だいたい何時ごろに帰る人が多いですか」と聞けば、答えは返ってきます。1日の流れはサロンの1日の流れにまとめています。

練習時間の扱いを確認する

営業後の練習は、店によって位置づけが違います。

扱い内容
業務として実施参加が必須。労働時間に含まれ、賃金が支払われる
任意参加参加は自由。使いたい人が店の設備を使う
自主練習個人が勝手に残る。店は関与しない

必須なのに賃金が支払われていない場合、それは労働時間の扱いとして問題があります。面接で「練習は業務内ですか、それとも任意ですか」と聞いてください。

答えをはぐらかす店は、避けたほうが無難です。判断の仕方は営業後の練習と勉強会にまとめています。

練習が必要な時期は限られる

アシスタントのうちは、練習時間が長くなります。これは技術を身につける期間なので、ある程度は避けられません。

問題は、その期間がいつ終わるかです。デビューまでの流れはアシスタントからスタイリストになるまでで整理しており、アシスタントスタート可の求人を見るときは、この期間の目安を必ず聞いてください。

休日は日数と取り方の両方を見る

年間休日の実数を確認してください。週2日の休みは、年間で約104日です。

ここに祝日や夏季・年末年始が加わると、120日前後になります。100日を下回る店は、週休1日の週があるということです。

「週休二日制」の落とし穴

表記の違いを覚えておいてください。

表記意味
完全週休二日制毎週かならず2日休める
週休二日制月に1回以上、2日休める週がある

この違いで、年間の休日数が20日以上変わることがあります。完全週休二日制年間休日120日以上で絞り込むと、この差で迷いません。

読み分け方は求人票の読み方にまとめています。

休みの曜日も条件のうち

美容の現場は、土日が繁忙日です。そのため、休みは平日が基本になります。

家族や友人と予定を合わせたい人には、これが負担になります。一方で、平日に用事を済ませられる利点もあります。

土日に休める職場もある

数は多くありませんが、あります。企業内の理美容室、福祉施設に入っている店、オフィス街で平日中心に営業する店などです。

土日祝休みで絞り込むと見つかります。給与水準は下がることが多いので、条件を並べて比べてください。考え方は土日祝休みで働ける職場にまとめています。

有給休暇は法律で決まっている

入社から6か月続けて働き、所定の日数の8割以上出勤すれば、有給休暇が発生します。これはアルバイトやパートでも同じで、日数は勤務日数に応じて決まります。

「うちには有給が無い」という説明は、制度としてあり得ません。年に5日は、取得させることが使用者の義務になっています。

有給が取れるかは別の話

制度があることと、実際に取れることは違います。面接で「有給の取得率はどのくらいですか」と聞いてください。

具体的な数字が返ってくる店は、運用ができています。仕組みは有給休暇の取り方にまとめています。

残業の扱いを確認する

固定残業代を採用している店があります。「月給28万円(固定残業代4万円・30時間分を含む)」という書き方です。

この場合、基本給は24万円です。30時間を超えた分は、追加で支払われる必要があります。

固定残業代は3点セットで書かれる

適切に記載されていれば、次の3つが揃っています。固定残業代を除いた基本給の額、固定残業代の額と何時間分か、時間を超えた場合は追加で支払う旨。

この3つが揃っていない求人は、面接で必ず確認してください。残業ほぼなしの記載がある求人も、実際の退勤時刻を聞いておくと確実です。

シフト制の運用を聞く

シフト制と書かれていても、運用は店ごとに違います。希望を出せるのか、店が一方的に決めるのか。希望はいつまでに出すのか。

急な変更がどのくらいの頻度であるのかも聞いてください。シフト相談可の求人は、この運用が柔軟な店が多く、伝え方はシフトの希望をどう伝えるかにまとめています。

繁忙期と閑散期の差

年末、3月、ゴールデンウィーク前は忙しくなります。この時期は休みが取りにくく、営業時間も延びがちです。

面接では「一番忙しい時期はどのくらい違いますか」と聞いてください。年間を通した平均だけでは、実態が見えません。波への備え方は繁忙期と閑散期にまとめています。

予約の入り方で拘束時間が変わる

予約が詰まっている店ほど、休憩が取りにくくなります。一方、予約枠にゆとりを持たせている店は、1人あたりの施術時間が長い代わりに、時間が読めます。

どちらが働きやすいかは人によります。見学のときに、予約表を見せてもらえるか聞いてみてください。

人が足りていない場合

補充されないまま人数が減ると、1人あたりの担当件数が増えます。制度がどうであっても、実態としての拘束が延びます。

対処は人手が足りず回らないときにまとめています。

店の規模で時間の使い方が違う

少人数の店は、1人が抜けると回りません。そのぶん休みの調整が難しくなります。

人数が多い店は、代わりがいるので休みは取りやすくなります。ただし、営業時間そのものは長い傾向があります。規模ごとの違いはサロンの規模による働き方の違いにまとめています。

雇用形態で拘束時間が変わる

正社員は、収入と保険が安定する代わりに、時間の裁量は小さくなります。アルバイト・パートは、日数と時間を選べます。

業務委託面貸しは時間を自分で決められますが、社会保険が外れ、収入が変動します。比較は雇用形態の比較で整理しています。

時短で働くという選択

フルタイムが難しい時期は、時間を減らして続ける方法があります。1日5時間、週3日から働ける求人はあります。

時短勤務可時短で働くから探せます。一度離れるより、短い時間でも続けるほうが技術の勘は保てます。

見学で分かること

求人票と面接だけでは、時間の実態は分かりません。見学に行ってください。

夕方から夜にかけての時間帯に行くと、閉店前後の様子が見えます。確認する項目は見学・体験入店で見ておきたいことにまとめています。

スタッフの在籍年数を聞く

労働時間の実態を最も正直に表すのが、在籍年数です。長く働いている人が複数いる店は、続けられる環境だということです。

反対に、入れ替わりが激しい店は理由があります。「一番長い方は何年目ですか」と聞いてください。

求人票に無ければ聞いてよい

勤務時間、休日、残業の扱いは、明示することが求められている項目です。書かれていなければ、面接で聞いて構いません。

聞いたことで不利になる店なら、入ってからも条件の話はできません。聞きにくい質問こそ、入る前に済ませてください。

条件を紙に並べて比べる

3つか4つの求人を、同じ項目で並べてください。年間休日、実際の退勤時刻、練習の扱い、有給の取得実績。

並べると、どこが自分に合うかが見えます。頭の中だけで比べると、印象の良し悪しで決めてしまいます。

今日からできること

まず、いまの職場の年間休日を数えてください。次に、実際に店を出ている時刻を1週間記録します。

その2つの数字を持って、年間休日120日以上の求人を見てください。自分の現在地が数字で分かると、比べる基準ができます。

悩み・働き方の見直しの記事一覧もあわせて読めます。

参照した資料

制度や手続きの詳細は改定されることがあります。実際の判断は、各機関の最新の案内や 専門家へのご相談とあわせてご確認ください。

条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

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よくある質問

求人票の勤務時間は実際の拘束時間ですか。

多くの場合、営業時間の中で働く時間だけが書かれています。営業前の準備と営業後の片付け、さらに練習の時間は含まれていないことがあります。面接で「だいたい何時ごろに帰る人が多いですか」と聞いてください。

営業後の練習は労働時間に入りますか。

参加が必須で店の指示によるものなら、労働時間として扱われ賃金が支払われる必要があります。任意参加で個人が自主的に残る場合とは扱いが異なります。面接で「練習は業務内ですか、任意ですか」と確認してください。

「週休二日制」は毎週2日休めるという意味ですか。

違います。「週休二日制」は月に1回以上2日休みの週があるという意味で、毎週ではありません。毎週2日休めるのは「完全週休二日制」です。この違いで年間の休日数が20日以上変わることがあります。

年間休日は何日あれば標準的ですか。

週2日の休みで年間約104日、祝日や夏季・年末年始が加わると120日前後になります。100日を下回る場合は、週休1日の週があるということです。

美容室で有給休暇は取れますか。

入社から6か月続けて働き、所定労働日の8割以上出勤していれば有給休暇が発生します。アルバイトやパートでも日数に応じて付与され、年に5日は取得させることが使用者の義務です。「うちには有給が無い」という説明は制度としてあり得ません。

固定残業代とは何ですか。

あらかじめ一定時間分の残業代を月給に含めておく仕組みです。「月給28万円(固定残業代4万円・30時間分を含む)」なら基本給は24万円です。基本給の額、固定残業代の額と時間数、超えた分を追加で支払う旨の3点が書かれているか確認してください。

土日に休める美容の仕事はありますか。

数は多くありませんがあります。企業内の理美容室、福祉施設に入っている店、オフィス街で平日中心に営業する店などです。給与水準は下がることが多いため、条件を並べて比べてください。

シフトの希望は通りますか。

店によって運用が違います。希望を出せるのか、いつまでに出すのか、急な変更がどのくらいあるのかを面接で確認してください。「シフト相談可」の記載がある店は運用が柔軟なことが多いです。

繁忙期はどのくらい忙しくなりますか。

年末、3月、大型連休の前が特に忙しくなります。この時期は休みが取りにくく、営業時間も延びがちです。年間の平均だけでなく「一番忙しい時期はどのくらい違いますか」と聞いてください。

労働時間の実態を見分ける方法はありますか。

在籍年数を聞くのが最も確かです。長く働いている人が複数いる店は、続けられる働き方ができています。あわせて夕方から夜の時間帯に見学すると、閉店前後の様子が見えます。