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悩み・働き方の見直し

オーナーや経営者が代わるとき|働く側の条件はどうなるか

事業譲渡・合併で雇用の扱いは変わります。同意が要る場面、勤続年数の引き継ぎ、不利益な変更への対処を整理します。

VANNA Recruit 編集部公開:

この記事で分かること

  • 引き継ぎの形によって扱いが変わる。まず「どの形か」を聞く
  • 事業だけが譲られる場合、労働契約が移るには原則として本人の同意が要る
  • 不利益な条件変更には、原則として本人の合意が必要。急いで署名しない

働いている店のオーナーが代わる、会社が別の会社に引き継がれる。自分の意思とは関係なく起きることですが、労働条件に関わる場面です。

不安なまま流されると、気づいたときには条件が変わっています。何を確認すればよいかを整理します。

引き継ぎの形で扱いが変わる

会社そのものが合併や分割で引き継がれる場合と、店舗や事業だけが別の相手へ譲られる場合では、雇用の扱いが変わります。

どの形なのかを、まず聞いてください。ここが分からないと、他の質問も組み立てられません。「店が売られる」という言い方だけでは、どちらか判断できません。

事業だけが譲られる場合

労働契約が新しい相手へ移るには、原則として本人の同意が必要とされています。自動的に移るものではありません。

「移るかどうか」を選べる立場にある、という点を知っておいてください。断ったからといって、それだけを理由に不利益な扱いを受ける筋合いはありません。

同意を求められたら条件を見る

移ること自体に同意しても、条件がそのままとは限りません。給与、勤務時間、休日、勤続年数の扱い。書面で示してもらってください。

読む場所は雇用契約書と労働条件通知書の確認にまとめています。

勤続年数が引き継がれるか

有給休暇の日数も、退職金の算定も、勤続年数で決まります。ここがリセットされるかどうかで、手元の条件が大きく変わります。

有給の仕組みは有給休暇の取り方にまとめています。

不利益な変更には合意が要る

労働条件を労働者に不利益な内容へ変えるには、原則として本人の合意が必要です。一方的に決められるものではありません。

「経営が変わったので」という説明だけでは、変更の理由になりません。何がどう変わるのかを、項目ごとに示してもらってください。

就業規則を変える形の場合

就業規則を変更して条件を下げる形もあります。この場合、変更に合理性があるかどうかが問われます。

変更後の規則を見せてもらい、どこがどう変わったかを確認してください。就業規則は周知することが求められている書類です。

署名を急がない

「今日中に」と言われても、持ち帰って読んで構いません。署名した内容は、あとから覆すのに手間がかかります。

読み方は入社時に署名する書類にまとめています。

説明の場を求めてよい

何がどう変わるのかを、口頭ではなく書面で説明してもらってください。全員に同じ説明がされているかも確認してください。

人によって説明が違う場合、その時点で注意が要ります。同じ内容が全員に伝わっているかを確かめてください。

給与の支払いが遅れ始めたら

引き継ぎの前後は、支払いが滞ることがあります。1回でも遅れたら記録を残してください。

対処は給与が支払われないときにまとめています。

社会保険の切り替えを確認する

事業主が変わると、保険の手続きも変わります。空白の期間が出ないかを確認してください。

1日でも空くと、その間の医療費が全額自己負担になります。手順は保険の切り替え手続きにまとめています。

退職金の扱いを聞く

制度がある場合、引き継がれるのか、いったん精算されるのか。金額に直結する部分です。

備えは美容師の退職金と将来の備えにまとめています。

顧客の情報は持ち出さない

自分が担当していたお客さまであっても、連絡先はサロンの管理下にあります。引き継ぎの混乱に乗じて持ち出さないでください。

扱いは顧客情報の扱いにまとめています。

辞めるよう促されたら

引き継ぎを理由に退職を勧められることがあります。応じるかどうかは自分で決めることです。

その場で返事をせず、条件を書面で受け取ってから判断してください。自分から辞めると言った形にされないよう、言葉にも気をつけてください。

解雇には理由が要る

経営者が代わったことだけを理由に、一方的に辞めさせることはできません。解雇には客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められます。

納得できない場合は、相談の対象です。理由を書面で求めることもできます。

相談できる窓口

お住まいの都道府県労働局や労働基準監督署の総合労働相談コーナーへ、無料で相談できます。在職中でも相談できます。

窓口の使い分けは労働相談の窓口をどう使うかにまとめています。

一人で抱えない

同じ立場のスタッフが複数いるはずです。説明の内容を突き合わせるだけでも、事実がはっきりします。

個人で加入できる労働組合という選択もあります。会費と対応の範囲を確認したうえで検討してください。

記録を集める

いつ、誰が、何を説明したか。日付とともに残してください。あとから作れない記録です。

書面で受け取れなかった説明は、メモに残すだけでも違います。その日のうちに書いてください。

残る判断もある

新しい体制のほうが条件が良くなることもあります。悪い前提で決めつけず、示された条件で比べてください。

比べ方は複数の内定を比べるときの考え方が使えます。

移らない判断もある

条件が下がる、方針が合わない。その場合は、次を探す判断になります。退職の手順は変わりません。

順序は退職までの進め方にまとめています。

探し始める時期

条件の説明を受けた時点で、並行して求人を見ておいてください。選択肢があるほうが、落ち着いて判断できます。

進め方は在職中の転職活動にまとめています。

経歴としてどう書くか

自分の都合ではない異動や退職は、正直に書いて構いません。「事業譲渡に伴い」と書けば、それ以上の説明は要りません。

書き方は美容業界の履歴書・職務経歴書の書き方にまとめています。

次の店を選ぶときに見るもの

同じことが起きにくい店かどうかは、外からは読めません。ただし、労働条件が書面で示され、就業規則が備え付けられている店は、変更の手順も踏む傾向があります。

社会保険完備の求人正社員の求人から、条件を書面で確認できる先を探してください。

今日からできること

まず、引き継ぎがどの形なのかを聞いてください。次に、給与・勤務時間・休日・勤続年数の4つがどうなるかを書面で求めます。

そのうえで、説明の内容を日付とともに記録してください。急いで署名しないこと。それだけで守れる部分があります。

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条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

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よくある質問

まず何を聞けばよいですか。

会社そのものが合併や分割で引き継がれるのか、店舗や事業だけが別の相手へ譲られるのか。形によって雇用の扱いが変わります。「店が売られる」という言い方だけでは判断できません。

自動的に新しい会社の社員になりますか。

事業だけが譲られる場合、労働契約が新しい相手へ移るには原則として本人の同意が必要とされています。移るかどうかを選べる立場にあります。

条件はそのまま引き継がれますか。

そうとは限りません。給与・勤務時間・休日・勤続年数の扱いを、書面で示してもらってください。とくに勤続年数は、有給休暇の日数と退職金の算定に直結します。

条件を下げると言われました。

労働条件を不利益に変えるには、原則として本人の合意が必要です。「経営が変わったので」という説明だけでは理由になりません。何がどう変わるのかを項目ごとに示してもらってください。

すぐに署名を求められています。

持ち帰って読んで構いません。署名した内容は、あとから覆すのに手間がかかります。全員に同じ説明がされているかも確認してください。

辞めるよう促されました。

応じるかどうかは自分で決めることです。その場で返事をせず、条件を書面で受け取ってから判断してください。自分から辞めると言った形にされないよう、言葉にも気をつけてください。

経営者が代わったことを理由に解雇できますか。

それだけを理由に一方的に辞めさせることはできません。解雇には客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められます。納得できない場合は相談の対象です。

どこに相談できますか。

お住まいの都道府県労働局や労働基準監督署の総合労働相談コーナーへ、無料で相談できます。在職中でも相談できます。個人で加入できる労働組合という選択もあります。

残るか移るかはどう決めますか。

新しい体制のほうが条件が良くなることもあります。悪い前提で決めつけず、示された条件で比べてください。並行して求人を見ておくと、落ち着いて判断できます。