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給与・待遇と制度

賞与と昇給の決まり方|求人票の「あり」が何を指すか

「賞与あり」「昇給あり」は金額の約束ではありません。実績の聞き方、基本給との関係、支給日在籍の規定を整理します。

VANNA Recruit 編集部公開:更新:

この記事で分かること

  • 賞与は法律上の義務ではなく、制度の有無と支給の実績は別
  • 「基本給の◯か月分」なので、基本給が低いと賞与も小さくなる
  • 支給日に在籍していることを条件にする規定は、辞める時期に影響する

求人票の「賞与あり」「昇給あり」は、金額を約束するものではありません。支給の制度があるという意味です。

いくら出るか、いつ上がるかは店ごとにまったく違います。表記ではなく実績を聞いてください。

賞与は法律上の義務ではない

支給しなければならない決まりはなく、制度を設けるかどうかは店が決めます。無い店があっても、それ自体は問題ではありません。

大事なのは、有無ではなく年収の総額です。月給に賞与の見込みを足した額で比べてください。

「賞与あり」で確認する3つ

年に何回か、支給の実績はどのくらいか、何をもとに金額が決まるか。

「昨年は何か月分でしたか」と聞いて構いません。答えられる店は実際に支給しています。「業績による」としか答えない場合、支給されない年があると考えてください。

何か月分という表現

「基本給の◯か月分」という形が一般的です。ここで効いてくるのが基本給の額で、手当が多く基本給が低い構成では賞与も小さくなります。

総支給額が同じでも、基本給が違えば賞与は変わります。読み方は給与明細の読み方にまとめています。

「寸志」という形

数万円程度の少額が支給される形です。「賞与あり」と書かれていても、この水準の場合があります。

金額を聞かないと分かりません。表記だけで期待しないでください。

業績連動か個人の成績か

店の売上に応じて決まる形では、自分の成績が良くても店全体が悪ければ減ります。自分で動かせない部分がある点を理解してください。

個人の成績で決まる形では、何をもとに計算するかを確認してください。考え方は指名を増やすにはにまとめています。

初年度は出ないことがある

入社してすぐの賞与は、対象期間が短いため減額されるか支給されないことがあります。「初年度の支給はどうなりますか」と確認してください。

入社時期によっても変わります。

支給日に在籍している必要がある

支給日に在籍していることを条件にする規定があります。その場合、支給日の直前に辞めると受け取れません。

規定を確認したうえで退職日を決めてください。手順は退職の進め方、時期の考え方は転職の時期の決め方にまとめています。

賞与にも控除がある

社会保険料と所得税が引かれるため、額面の全額が入るわけではありません。手取りは1割から2割ほど減ります。

昇給の仕組みは2つ

定期的に上がる形と、評価によって上がる形があります。両方を組み合わせている店もあります。

定期昇給は上がり幅が小さいことが多いものの、積み重なると差になります。評価で上がる形では、何を評価するかが決まっているかを確認してください。

評価の基準を聞く

「昇給の基準を教えてください」。この質問に具体的に答えられる店は、仕組みを持っています。

売上、指名数、技術の水準、勤務態度。基準が明文化されていない店では、上がらないことがあります。面談での聞き方は評価面談で何を話すかにまとめています。

実績を人数で聞く

「昨年、昇給した方は何人いましたか」。制度があっても、実際に運用されていない場合があります。

人数で聞くのが最も確実です。あわせて「昇給が見送られたことはありますか」も聞いてください。業績によって見送られる年があります。

上がり幅を聞く

月額でいくら上がるかを聞いてください。年に数千円の店と数万円の店があり、5年後の差は大きくなります。

役職で上がる場合

スタイリストデビュー、店長就任など、段階で上がる形があります。その段階に何年でたどり着くかが重要です。

進み方はアシスタントからスタイリストへにまとめています。

歩合中心の店では考え方が違う

売上が上がれば収入が上がる仕組みのため、昇給という概念が薄くなります。計算の考え方は美容師の給料の仕組みにあります。

その分、売上が落ちた月は収入も落ちます。歩合給ありの求人では、固定給の部分がいくらあるかを確認してください。

最低賃金の改定は昇給ではない

地域ごとの最低賃金は毎年見直され、改定によって時給や月給が引き上げられることがあります。これは昇給とは別のものです。

「昇給しました」と説明された内容が改定によるものだけであれば、実質的な昇給はありません。

求人票の金額の幅

「月給22万円〜35万円」のような表記があります。下限が自分に適用される額だと考えてください。

上限は、経験や役職が伴った場合の額です。読み分け方は求人票の読み方にまとめています。

条件で絞り込む

賞与ありの求人昇給ありの求人で絞り込めます。そのうえで、実績を面接で確認してください。

入社時に交渉する

賞与や昇給の条件は、入社前のほうが話しやすくなります。入ってからの交渉は難しくなるため、決める前に済ませてください。

手順は給与の交渉のしかたにまとめています。

書面で確認する

賞与と昇給に関する定めは、労働条件の明示に含まれます。書面に書かれているかを確認してください。

計算方法や支給の条件が就業規則に書かれていることもあります。「就業規則を見せていただけますか」と聞いて構いません。読む場所は雇用契約書と労働条件通知書の確認にまとめています。

下限で比べる

賞与の見込みは、良かった年ではなく少なかった年で計算してください。出ない年がある前提で組み立てると、生活が崩れません。

比べ方は内定を複数もらったときの比べ方にまとめています。

退職金は別の制度

賞与と退職金は別のもので、退職金がある店は多くありません。備え方は退職金がない場合の備えにまとめています。

手当が増えても基本給は変わらない

役職手当や技術手当が付いても、基本給が上がらなければ賞与も退職金も変わりません。「昇給しました」の中身が手当の追加だけということがあります。

明細のどの欄が増えたのかを確認してください。読み方は給与明細の読み方にまとめています。

条件が付く手当に注意する

皆勤手当のように、1日休んだだけで無くなる手当があります。これを含めた額で生活を組み立てると、休んだ月に足りなくなります。

無くなる可能性のある手当を除いた額が、実質的な下限です。

今日からできること

まず、いまの店の賞与が過去3年で何か月分だったかを確認してください。次に、昇給の基準が明文化されているかを見ます。

そのうえで、賞与ありの求人を3件見て、記載の水準を比べてください。「あり」の中身は、聞かないと分かりません。

給与・待遇と制度の記事一覧もあわせて読めます。

条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

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よくある質問

「賞与あり」と書かれていれば必ずもらえますか。

支給の制度があるという意味で、金額の約束ではありません。「昨年は何か月分でしたか」と実績を聞いてください。「業績による」としか答えない場合、支給されない年があると考えてください。

賞与が無い店は問題がありますか。

賞与を支給しなければならない決まりはありません。制度を設けるかどうかは店が決めます。無いこと自体は問題ではなく、年収の総額で比べてください。

同じ月給なら賞与も同じですか。

違います。「基本給の◯か月分」という形が一般的なため、手当が多く基本給が低い構成では賞与も小さくなります。基本給を必ず確認してください。

入社してすぐ賞与はもらえますか。

対象期間が短いため、減額されるか支給されないことがあります。「初年度の支給はどうなりますか」と確認してください。入社時期によっても変わります。

辞める時期は賞与に影響しますか。

支給日に在籍していることを条件にする規定があります。その場合、支給日の直前に辞めると受け取れません。規定を確認したうえで退職日を決めてください。

賞与は額面がそのまま入りますか。

社会保険料と所得税が引かれます。手取りは1割から2割ほど減ります。

昇給の基準はどう確認しますか。

「昇給の基準を教えてください」と聞いてください。具体的に答えられる店は仕組みを持っています。加えて「昨年、昇給した方は何人いましたか」と人数で聞くのが最も確実です。

昇給の幅はどのくらいですか。

月額でいくら上がるかを聞いてください。年に数千円の店と数万円の店があり、5年後の差は大きくなります。

歩合が中心の店にも昇給はありますか。

歩合中心の店では、売上が上がれば収入が上がる仕組みのため、昇給という考え方が薄くなります。その分、売上が落ちた月は収入も落ちるため、固定給の部分を確認してください。

求人票の「月給22万円〜35万円」はどう読みますか。

下限が自分に適用される額だと考えてください。上限は、経験や役職が伴った場合の額です。