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給与・待遇と制度

健康診断と福利厚生|法定のものと、店が用意するもの

健康診断は事業者の義務です。「福利厚生充実」の中身が法定のものだけということもあります。見分け方を整理します。

VANNA Recruit 編集部公開:

この記事で分かること

  • 事業者には健康診断を行う義務がある。費用も事業者が負担すべきもの
  • 社会保険・労災・有給・健康診断は法律に基づくもので、特別な待遇ではない
  • 制度があっても使った人がいなければ意味がない

健康診断を何年も受けていない。そういう人が、美容の現場には少なくありません。

しかし、事業者には従業員に健康診断を受けさせる義務があります。受けられていないなら、それは制度が動いていないということです。

健康診断は事業者の義務

労働安全衛生法では、事業者が労働者に対して医師による健康診断を行わなければならないとされています。雇い入れのときと、定期のものがあります。

「うちは小さいから」という説明は、免除の理由になりません。対象になるかは、勤務時間や雇用の形で決まります。

パートやアルバイトも対象になり得る

週の所定労働時間などの条件を満たせば、対象になります。「正社員だけ」という運用が正しいとは限りません。

自分が対象かどうかは、勤務先か労働基準監督署で確認してください。

費用は誰が負担するか

健康診断の費用は、事業者が負担すべきものとされています。自己負担を求められている場合、根拠を確認してください。

受診の時間の賃金の扱いについても、あわせて確認してください。

受けていない場合

まず店に確認してください。実施しているが案内が届いていないだけ、という場合があります。

実施していない場合、それは制度が守られていない状態です。労働基準監督署で相談できます。

美容の仕事で見ておきたい項目

手や皮膚の状態、腰や肩の状態、目の状態。日々の負担が出やすい部分です。

法定の項目に含まれないものは、自費で追加することになります。気になる症状があれば、健康診断とは別に受診してください。

症状が出ている場合

健康診断を待たずに受診してください。手荒れの対策は美容師の手荒れ対策、腰と足は立ち仕事の腰痛・足の負担にまとめています。

薬剤で体調を崩している場合は薬剤で体調を崩したときにまとめています。

業務が原因の不調

業務が原因で体を痛めた場合、労災保険の対象になることがあります。自己負担で治療を続ける前に確認してください。

手続きは仕事中のけがと労災にまとめています。

福利厚生は2つに分かれる

法律で定められているものと、店が独自に用意しているもの。この2つを混同しないでください。

社会保険、労災保険、健康診断、有給休暇。これらは法律に基づくもので、「福利厚生が充実」の中身がこれだけなら、特別なものは何もありません。

社会保険が土台

社会保険完備の求人かどうかが、最も大きな差になります。会社が負担する保険料は、実質的な収入です。

仕組みは美容師の社会保険にまとめています。

有給休暇も法律に基づく

一定の条件を満たせば、パートやアルバイトにも付与されます。「うちは有給がない」という説明は正しくありません。

仕組みは有給休暇の取り方にまとめています。

店が独自に用意するもの

社割、材料費の負担、資格取得の支援、退職金制度、住宅手当、まかないや食事の補助。これらは店の判断で設けられます。

無いこと自体は問題ではありません。あるかどうかを、条件として比べてください。

社割の中身を聞く

社割ありの求人では、何が何割引になるかを確認してください。商品だけか、施術も含むか。

自分が使う商品が対象でなければ、実質的な価値はありません。

材料費の負担

材料費サロン負担の求人は、実質的に毎月の負担が変わります。年間にすると大きな金額です。

負担の全体は道具代と材料費の負担にまとめています。

資格取得の支援

資格取得支援のある求人では、費用の一部を店が負担します。ただし一定期間の勤務が条件になることがあります。

途中で辞めた場合の返還規定も確認してください。考え方は美容の資格・検定の選び方にまとめています。

退職金制度

数は多くありませんが、退職金制度のある求人は存在します。勤続年数の条件と計算方法を確認してください。

備え方は退職金がない場合の備えにまとめています。

「福利厚生充実」の見分け方

求人票の言葉ではなく、中身を1つずつ聞いてください。法定のものだけを並べている場合があります。

「具体的にどういう制度がありますか」と聞き、答えられない店は整理していない可能性があります。

使えるかどうかも聞く

制度があっても、使った人がいなければ意味がありません。「利用されている方はいますか」と聞くのが最も確実です。

産休・育休や介護の制度も同じです。考え方は産休・育休と復帰にまとめています。

金額に換算して比べる

社割、材料費、資格支援。使う前提で、年間いくらの差になるかを計算してください。

月給の差より大きくなることがあります。比べ方は内定を複数もらったときの比べ方にまとめています。

書面で確認する

福利厚生に関する定めは、就業規則に書かれていることがあります。「就業規則を見せていただけますか」と聞いて構いません。

読む場所は雇用契約書と労働条件通知書の確認にまとめています。

受診の時間をどう作るか

営業時間中に抜けられない店では、休みの日に受けることになります。その場合の賃金の扱いを確認してください。

まとめて実施する日を設けている店もあります。運用を聞いてください。

結果を放置しない

指摘があった項目は、再検査や受診の案内が出ます。忙しさを理由に先延ばしにすると、悪化してから気づくことになります。

体を使う仕事なので、働けなくなったときの影響が大きくなります。備え方は退職金がない場合の備えにまとめています。

転職先で確認すること

健康診断を実施しているか、費用と時間の扱いはどうか。面接で聞いて構いません。

答えられない店は、制度を整理していない可能性があります。他の待遇についても同じ傾向が出ます。

今日からできること

まず、直近で健康診断を受けたのがいつかを確認してください。受けていないなら、店に確認します。

次に、いまの職場の福利厚生を、法定のものと独自のものに分けてください。独自のものが1つも無ければ、それが実態です。

給与・待遇と制度の記事一覧もあわせて読めます。

参照した資料

制度や手続きの詳細は改定されることがあります。実際の判断は、各機関の最新の案内や 専門家へのご相談とあわせてご確認ください。

条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

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よくある質問

健康診断は受けなくてもよいのですか。

労働安全衛生法では、事業者が労働者に対して医師による健康診断を行わなければならないとされています。「うちは小さいから」は免除の理由になりません。

パートやアルバイトも対象ですか。

週の所定労働時間などの条件を満たせば対象になります。「正社員だけ」という運用が正しいとは限りません。勤務先か労働基準監督署で確認してください。

費用は自己負担ですか。

健康診断の費用は事業者が負担すべきものとされています。自己負担を求められている場合、根拠を確認してください。受診の時間の賃金の扱いもあわせて確認してください。

何年も受けていません。

まず店に確認してください。実施しているが案内が届いていないだけの場合があります。実施していない場合は制度が守られていない状態なので、労働基準監督署で相談できます。

手荒れや腰痛も診てもらえますか。

法定の項目に含まれないものは自費で追加することになります。症状が出ている場合は、健康診断を待たずに受診してください。

「福利厚生充実」はどう見ますか。

法律で定められているものと、店が独自に用意しているものを分けてください。社会保険、労災、健康診断、有給休暇は法律に基づくもので、これだけなら特別なものは何もありません。

店が独自に用意するものには何がありますか。

社割、材料費の負担、資格取得の支援、退職金制度、住宅手当、食事の補助などです。無いこと自体は問題ではありませんが、あるかどうかを条件として比べてください。

社割は価値がありますか。

何が何割引になるかを確認してください。商品だけか施術も含むか。自分が使う商品が対象でなければ、実質的な価値はありません。

制度があれば使えますか。

制度があっても使った人がいなければ意味がありません。「利用されている方はいますか」と聞くのが最も確実です。

福利厚生は金額に換算できますか。

社割、材料費、資格支援を使う前提で、年間いくらの差になるかを計算してください。月給の差より大きくなることがあります。