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給与・待遇と制度

残業代と手当の仕組み|割増賃金はどう計算されるか

時間外・深夜・休日の3つの割増、固定残業代の超過分、手当が計算に含まれるかどうかを扱います。

VANNA Recruit 編集部公開:更新:

この記事で分かること

  • 法定の労働時間を超えた分には割増が付く。「サービス残業」は制度として存在しない
  • 固定残業代の対象時間を超えた分は、追加で支払う必要がある
  • 準備・片付け・必須の練習も、指揮命令下にあれば労働時間として扱われるのが原則

残業代が出ているのかどうか、明細を見ても分からない。そういう人が多くいます。

明細の読み方は給与明細の読み方にまとめており、ここでは割増賃金と手当の仕組みだけを扱います。

残業代は割増になる

法定の労働時間を超えて働いた分には、通常の賃金に割増を加えて支払うことが定められています。「サービス残業」という扱いは、制度としてありません。

割増の率は法律で定められています。深夜や休日には、さらに別の率が定められています。金額ではなく時間の枠(1日8時間・週40時間・休憩・休日)は働かせてよい時間の枠にまとめています。

3種類の割増がある

時間外、深夜、休日。それぞれ別の割増です。重なった場合は、合算して計算されます。

夜遅くまで営業する店では、深夜の割増が関わる場合があります。

何時から深夜になるか

深夜として扱われる時間帯は法律で定められています。終業がその時刻を超える店では、確認してください。

営業時間が長い業態ほど、ここが効いてきます。実態は美容師の労働時間と休日の実態にまとめています。

固定残業代の仕組み

一定の時間分の残業代を、あらかじめ月給に含める方式です。「月給28万円(固定残業代4万円・30時間分を含む)」という書き方になります。

この場合、基本給は24万円です。30時間の残業をして28万円になります。

超えた分は追加で支払われる

固定残業代の対象時間を超えた分は、追加で支払う必要があります。「もう残業代は入っているから」という説明は、超過分については成り立ちません。

読み分け方は求人票の読み方にまとめています。

明示が求められる3点

固定残業代を採用する場合、基本給の額、固定残業代の額と何時間分か、超えた場合は追加で支払う旨。この3点を明示することが求められています。

求人票にこの3点が揃っていない場合、面接で確認してください。

基本給が下がる影響

固定残業代の分だけ、基本給は低くなります。昇給や賞与は基本給を基準に計算されることが多いため、長い目では差が出ます。

同じ月給でも、内訳で価値が変わります。

準備と片付けの時間

開店前の掃除や準備、閉店後の片付け。これらが労働時間として扱われているかを確認してください。

指揮命令のもとで行う作業は、労働時間として扱われるのが原則です。1日の流れはサロンの1日の流れにまとめています。

練習の時間

営業後の練習が事実上必須であれば、労働時間にあたる可能性があります。名称が「自主練習」でも、実態で判断されます。

判断の仕方は営業後の練習と勉強会にまとめています。

手当の種類

役職手当、技術手当、指名手当、皆勤手当、住宅手当。店によって設けられているものが違います。

何がいくらかを、明細で確認してください。

手当で割増の計算が変わる

割増賃金を計算する基礎には、含めるものと含めないものがあります。家族手当や通勤手当など、一定のものは除外される扱いが定められています。

自分の明細でどう扱われているかを確認してください。

皆勤手当の扱い

休むと減る設計になっている場合があります。有給を取ったことを理由に減らす運用は、問題になり得ます。

仕組みは有給休暇の取り方にまとめています。

交通費は手当と別に見る

通勤手当には、税金がかからない範囲が定められています。上限を超えた分は自己負担です。

読み方は交通費と通勤手当にまとめています。

記録を自分でも取る

出勤と退勤の時刻を、自分でも記録してください。店の記録と食い違うことがあります。

後から請求する場面になったとき、この記録が材料になります。

支払われていない場合

働いた分の賃金が支払われていない場合、請求できます。時効の期間が定められています。

手順は給与が支払われないときにまとめています。労働基準監督署で相談できます。

管理職だから出ない、という説明

役職が付いていても、それだけで割増の対象から外れるわけではありません。実態で判断されます。

店長になったときは、この点を確認してください。仕事の中身は店長・マネージャーへの道にまとめています。

業務委託には適用されない

雇用されていない働き方では、労働基準法の割増賃金の定めは原則として適用されません。何時間働いても、報酬は契約で決まります。

比較は雇用形態の比較にまとめています。

実態が雇用に近い場合

契約が業務委託でも、出勤時刻が決められている、仕事の進め方に指示があるといった要素がある場合、労働者として扱われることがあります。

労働局に相談できます。確認の観点は面貸し・シェアサロンで働くにまとめています。

パートの場合

所定の時間を超えた分の扱いを確認してください。契約した時間と、実際に働いた時間が違う場合があります。

考え方はパート・アルバイトで働くときにまとめています。

求人票で見るところ

残業ほぼなしの求人の記載があっても、実際の退勤時刻は面接で聞いてください。表記と運用が一致しているとは限りません。

完全週休二日制の求人とあわせて、拘束時間の全体を見てください。

書面で確認する

始業と終業の時刻、休憩時間、割増賃金の計算方法。労働条件を明示した書面に記載されます。

読む場所は雇用契約書と労働条件通知書の確認にまとめています。

シフト制でも割増はある

シフト制であっても、法定の労働時間を超えれば割増の対象です。「シフトだから残業代は出ない」という説明は成り立ちません。

希望の出し方はシフトの希望をどう伝えるかにまとめています。

変形労働時間制の場合

期間内で労働時間を調整する制度を採用している店があります。この場合、割増の計算方法が変わります。

採用しているかどうかを、労働条件を明示した書面で確認してください。

制度は改正される

割増の率、対象、除外の扱い。いずれも変わることがあります。この記事は考え方を示すものです。

自分の場合は、厚生労働省の案内か労働基準監督署で確認してください。

今日からできること

まず、直近1か月の出勤と退勤の時刻を書き出してください。次に、明細の残業代の欄と照らします。

そのうえで、固定残業代が含まれているか、何時間分かを確認してください。ここが分かると、実際の時給が出ます。

給与・待遇と制度の記事一覧もあわせて読めます。

条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

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よくある質問

残業代はどう計算されますか。

法定の労働時間を超えて働いた分には、通常の賃金に割増を加えて支払うことが定められています。時間外、深夜、休日でそれぞれ別の割増があり、重なった場合は合算されます。

固定残業代が入っている場合は。

「月給28万円(固定残業代4万円・30時間分を含む)」なら基本給は24万円です。30時間を超えた分は、追加で支払う必要があります。

求人票で何を確認しますか。

基本給の額、固定残業代の額と何時間分か、超えた場合は追加で支払う旨。この3点の明示が求められています。揃っていない場合は面接で確認してください。

準備や片付けの時間は。

指揮命令のもとで行う作業は、労働時間として扱われるのが原則です。開店前の掃除や閉店後の片付けが含まれているかを確認してください。

練習の時間はどうですか。

営業後の練習が事実上必須であれば、労働時間にあたる可能性があります。名称が「自主練習」でも、実態で判断されます。

手当は割増の計算に入りますか。

計算の基礎には含めるものと含めないものがあります。家族手当や通勤手当など、一定のものは除外される扱いが定められています。

皆勤手当が減らされました。

有給を取ったことを理由に減らす運用は、問題になり得ます。有給の取得を理由とする不利益な取り扱いは認められていません。

店長には残業代が出ないと言われました。

役職が付いていても、それだけで割増の対象から外れるわけではありません。実態で判断されます。

業務委託でも残業代は出ますか。

雇用されていない働き方では、割増賃金の定めは原則として適用されません。ただし実態が雇用に近ければ、労働者として扱われることがあります。