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キャリア

美容サロンの独立・開業前チェックリスト|資金・物件・集客・届出

資金、物件、集客、届出。勢いで始めて後悔しないために、開業前に潰しておきたい確認項目です。

VANNA Recruit 編集部公開:更新:

この記事で分かること

  • 開業費用とは別に、運転資金を半年分確保する
  • 物件を契約する前に保健所へ相談する理由
  • 価格は最初が基準になり、後から上げにくいこと
  • 撤退ラインを始める前に決めておく

独立は、技術があれば成立するものではありません。開業してから気づくと修正が効かない項目を10個挙げます。

決める前に、ひとつずつ埋めてください。

技術は前提であって、決め手ではない

腕が良いのに畳む店があります。理由は、資金、立地、集客、価格のどれかを詰めていなかったことです。

技術は必要条件ですが、十分条件ではありません。

1. 開業資金と、その内訳

物件取得費、内装工事費、設備・什器、材料の初期仕入れ、看板、ホームページ。ここまでが「開業費用」です。

見積もりは、必ず複数から取ってください。資金の集め方は独立の資金をどう用意するかにまとめています。

運転資金を別に確保する

見落としやすいのが、ここです。売上が立たない数か月分の家賃・光熱費・生活費を、別に確保しておく必要があります。

これが無いと、開業直後に資金が尽きます。半年分を目安にしてください。

2. お客さまがついてくるか

いま指名で来てくださっているお客さまのうち、何人が新しい場所まで来てくれるか。冷静に見積もってください。

移転先までの距離と交通手段で、来られる人は絞られます。

顧客の持ち出しは契約を確認する

在職中に顧客リストを持ち出すこと、勤務先の顧客へ営業をかけること。これらは、契約違反や法的な問題になり得ます。

就業規則や契約書を必ず確認してください。扱いは顧客情報の扱い、手順は退職の進め方にまとめています。

3. 立地と物件

賃料が売上見込みに対して妥当か。賃料は売上の10パーセント前後が目安とされることが多くあります。

給排水・電気容量が施術に足りるか。用途地域や建物の規約で美容所の営業が可能か。契約期間と、途中解約の条件。

実際に足を運ぶ

図面と数字だけでは決められません。曜日と時間帯を変えて、通行量を見てください。

近隣の競合が何店あるかも数えてください。価格帯も調べておくと、自分の設定を決めやすくなります。

4. 保健所への届出

美容所・理容所を開設するには、保健所への開設届と、施設の検査確認が必要です。工事の内容によっては、着工前に相談しておかないとやり直しになります。

作業室の面積、照明、換気の基準。消毒設備。従業者の名簿と免許証の写し。決まりは美容所の衛生管理と決まりにまとめています。

管理美容師が要る場合

従業者が2人以上の場合に必要になることがあります。講習を受けて資格を得る必要があるため、時間がかかります。

人を雇う予定があるなら、早めに確認してください。手続きは美容師免許の手続きにまとめています。

物件契約の前に相談する

基準は自治体ごとに運用が異なります。物件を契約してから基準に合わないと分かると、損失が大きくなります。

管轄の保健所へ、契約前に相談してください。

5. 開業の届出と税金

税務署へ開業届を原則1か月以内に出します。青色申告承認申請書にも期限があります。

事業用の口座とクレジットカードを分けてください。帳簿の付け方も決めてください。会計ソフトを使うか、税理士に依頼するか。

手続きの詳細

経費にできるもの、按分の考え方、保険料の負担のずれ。これらは面貸しで働く場合と共通します。

業務委託・面貸しの税金と保険にまとめています。

6. 保険

賠償責任保険は施術トラブルへの備えです。火災保険・店舗保険、国民健康保険・国民年金への切り替え。

従業員を雇うなら、労災保険・雇用保険も必要になります。仕組みはサロンの賠償責任と保険にまとめています。

働けなくなったときの備え

自分が倒れると、売上がゼロになります。雇用されていれば労災や傷病手当金の対象ですが、経営者は原則として対象外です。

考え方は仕事中のけがと労災病気やけがで働けなくなったとき美容師の退職金と将来の備えにまとめています。

7. 集客の手立て

「良い技術をしていれば口コミで広がる」は、開業直後には効きません。最初の3か月をどう埋めるかを、開業前に決めてください。

ホームページは自分で更新できる形にしておいてください。地図サービスへの登録、発信、予約の受け方。この4つを揃えます。

掲載手数料に依存しない

手数料のかかる予約サイトに依存すると、売上が伸びても利益が残りません。自分の集客経路を持っておくことが、長く続けるうえでは効きます。

最初から両方を用意してください。発信の考え方は発信と指名づくりにまとめています。

8. メニューと価格

主力メニューと単価、1日に入れられる件数、損益分岐点。月に何人来れば固定費を賄えるか。

計算の考え方はサロンの数字の見方にまとめています。

価格は最初が基準になる

安く設定して集客する方法は、あとから上げにくくなります。最初の価格が基準になることを覚えておいてください。

安さで来た客層は、値上げで離れます。決め方はサロンの価格帯と客層にまとめています。

9. ひとりで回すか、人を雇うか

ひとりサロンは固定費が軽い代わりに、自分が休むと売上がゼロになります。体調を崩したとき、家族の事情ができたとき。

どうするかを、開業前に考えておいてください。

人を雇う場合

労働条件の明示、社会保険、給与計算、シフト管理が発生します。これは経営者の仕事です。

書面で明示すべき項目は雇用契約書と労働条件通知書の確認と同じもので、採用の考え方は採用する側になったらにまとめています。

10. やめるときの条件

考えたくない項目ですが、決めておく価値があります。何か月赤字が続いたら見直すか。

物件の解約に必要な予告期間と違約金。借入がある場合の返済計画。

撤退ラインを先に決める

先に決めておくと、判断が遅れて損失が膨らむことを防げます。始める前の冷静なうちに決めてください。

始めてからでは、判断が甘くなります。畳んだあとの整理は独立・業務委託から雇用へ戻るにまとめています。

埋まらない項目が3つ以上あるなら

開業の時期を後ろにずらすほうが安全です。急いで始めても、資金が尽きれば同じことです。

準備の年数が、そのまま成否を分けます。

開業前に経験を積む方法

いきなり開業せず、段階を踏むと不確実性を減らせます。まず店長・マネージャー職で、売上・シフト・仕入れの管理を経験する。

次に面貸し・ミラーレンタルで、集客と経理を自分で回してみる。その実績をもとに事業計画を作り、資金調達の見通しを立てます。

店長の経験が直接効く

数字の見方、人の使い方、仕入れの管理。自分の資金を使わずに、これらを経験できます。

進み方は店長・マネージャーになるにまとめています。

面貸しで集客を試す

集客も経理も自分で回す点は、開業とほぼ同じです。違うのは、物件のリスクを負わないことだけです。

確認事項は面貸しで働くときの確認事項にまとめています。

支援制度は条件を確認する

独立・開業支援ありの求人では、資金の一部援助や物件紹介、のれん分けの制度を設けているサロンがあります。

制度の名前ではなく、条件を書面で確認してください。勤続年数、返済義務、対象エリア。ここに実質が表れます。

業態で必要な資金が変わる

ヘアサロンは、シャンプー台などの設備が必要になります。ネイル、ヘッドスパ、リラクゼーションは、比較的小さく始められます。

違いはサロン種別の選び方にまとめています。

今日からできること

まず、10項目のうち埋まっているものを数えてください。次に、埋まっていない項目を1つ選んで、今週中に調べます。

そのうえで、独立・開業支援ありの求人を3件見てください。準備の年数を短くする方法は、他人の資本で経験を積むことです。

キャリアの記事一覧もあわせて読めます。

参照した資料

制度や手続きの詳細は改定されることがあります。実際の判断は、各機関の最新の案内や 専門家へのご相談とあわせてご確認ください。

条件を確かめながら、実際の求人を見てみましょう。

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よくある質問

独立に必要な資金はどう見積もりますか。

物件取得費、内装工事費、設備・什器、材料の初期仕入れ、看板、ホームページまでが開業費用です。これとは別に、売上が立たない数か月分の家賃・光熱費・生活費を運転資金として確保してください。半年分が目安です。

いまのお客さまはついてきますか。

冷静に見積もってください。移転先までの距離と交通手段で、来られる人は絞られます。なお在職中に顧客リストを持ち出すこと、勤務先の顧客へ営業をかけることは契約違反や法的な問題になり得ます。

物件はどう選びますか。

賃料が売上見込みに対して妥当か(売上の10%前後が目安とされることが多い)、給排水・電気容量が施術に足りるか、用途地域や建物の規約で美容所の営業が可能か、途中解約の条件を確認してください。

保健所への届出はいつすればよいですか。

物件を契約する前に相談してください。美容所の開設には開設届と施設の検査確認が必要で、工事の内容によっては着工前に相談しておかないとやり直しになります。基準は自治体ごとに運用が異なります。

税務署への手続きは何がありますか。

開業届(原則1か月以内)と、青色申告承認申請書です。あわせて事業用の口座とクレジットカードを分け、帳簿の付け方(会計ソフトか税理士か)を決めてください。

どんな保険に入る必要がありますか。

賠償責任保険(施術トラブルへの備え)、火災保険・店舗保険、国民健康保険・国民年金への切り替え。従業員を雇うなら労災保険・雇用保険も必要です。

集客はどうすればよいですか。

「良い技術をしていれば口コミで広がる」は開業直後には効きません。最初の3か月をどう埋めるかを開業前に決めてください。手数料のかかる予約サイトに依存すると、売上が伸びても利益が残りません。

価格はどう決めればよいですか。

安く設定して集客する方法は、あとから上げにくくなります。最初の価格が基準になることを覚えておいてください。主力メニューの単価、1日に入れられる件数、損益分岐点を先に出してください。

撤退の条件も決めるべきですか。

決めておく価値があります。何か月赤字が続いたら見直すか、物件の解約に必要な予告期間と違約金、借入がある場合の返済計画。先に決めておくと、判断が遅れて損失が膨らむことを防げます。

準備が足りない場合はどうしますか。

10項目のうち埋まらないものが3つ以上あるなら、時期を後ろにずらすほうが安全です。店長職で売上・シフト・仕入れの管理を経験し、面貸しで集客と経理を回してみると、不確実性をかなり減らせます。